東京タワー       主演   黒木瞳  岡田准一

東京タワー プレミアム・エディション [DVD]

東京タワー プレミアム・エディション [DVD]


DVDが出てたので観ました。レンタルで(笑)。劇場に行かなかったので、初見でございます。


内容はないような。(寒。)
黒木さんと岡田くんと東京の街を、とにかく綺麗に美しく撮ることに情熱をかけた映画。映像のなかの岡田准一は、まあほんとに麗しくて綺麗な綺麗な男の子でした。
いつの間にあんな綺麗な男の子になったのかなー、とちょっと不思議。まあ、昔から彫りは深かったですけどね。すぐ噛んで、すぐ耳まで真っ赤になっちゃうような、ちっちゃくって、リンゴほっぺの、ちんくしゃな(失礼。)子供だった・・・んだけどなあ。笑
こういう実例をみせられちゃうと、ほんと、ジャニーさんてすごいなあ、と思う。子供のとき可愛くても大人になっちゃうとあれれ?となることは結構よくあるけど、その逆はあんまりわからない。「この子はいける、」ってどこで判断してるのか。
あ、キンキちゃんは最初から飛びぬけて可愛かったです。素人目で見ても。岡田くんはちょっと地味な感じな子だったんだよね。どこで化けたのかなあ。笑




閑話休題
ええと、話の内容としては二組の不倫カップルのお話なんだけど、人妻&大学生という組合せがネタとしてはたまにはあるがそんなにはない、という程度なものでそんなに目新しいものでもない、と思う。でもこれが中年男&女子大生、とかだったら一昔前によくあったお話ですね。その逆なんで、まあいろいろ難しい。下世話にならないように妙に哲学的になっちゃったりとかね。笑
セリフが詩的で非現実的でちょっといろんな意味で紙一重です。笑
原作もこんな感じなのかな?江國香織さんの本は全然読んだことがないのですが。普通に生活してたら絶対言わないようなセリフを、滑稽に浮かないようにするためか、詩史&透のお二人自体が生活感のない浮世離れした存在になってて、観てる私は二人のどっちにも全然共感できない。
あんなセレブな生活してる人妻が日本にいるのか!?とか思ってしまうわけですよ。金持ちの旦那がいて、自分も素敵な仕事を持ってて、上品で教養があってしかも美人で、20歳も年下の美青年の愛人もいる、って、共感も同情もできるかーーーー!!
透も透で、若い男のくせに家で日がな一日詩史さんからの電話を待ってるような奴なんです。いるのか、そんな男。岡田君、似合ってたけど。ああ、なにもかもが浮世離れ。
月夜の晩に二人でバラ園で戯れて遊んでいるような(@ポーの一族)、現実感のなさ。そんな、非現実感を生活感のなさを、楽しむ映画なのかもしれません。



誰に共感しながら観たらいいんだろう(割とそういう視点で映画を観ます。)、と思いつつ観てましたが、「まあ気持ちはわかる。」と思えたのは、キミコ(寺島しのぶ)とその旦那(宮迫)、でした。寺島しのぶはすごい。まだそんな年齢でもないと思うんだけどもうすでに熟女の貫禄。崩れる一歩手前の色気がむんむんでございます。退屈で退屈で気が狂いそうな主婦と腑抜けな旦那、がぴったりでした。(笑)
あと耕二役のマツジュンが意外とよかったです。なんかやっぱりスカした感じなんだけど、色悪然としててはまってたし、でもどっか真面目で、うっかりしてて。
結局、キミコさんの迫力に負けてるヘタレっぷりが可愛げがあって魅力的な子になってた。ごめんよ、ちょっと見直したよ。笑




最後、透と詩史がパリへ行っちゃうのはどうかなあ、と思いましたが。連ドラでもなんでも最後に海外へ行ってハッピーエンド、っていうのが興ざめしちゃうんだよなあ。異国の地でないと幸せになれないんかい、と思ってしまう。
でもまああの後、詩史&透が幸せになれたとはとても考えられませんが。二人とも全然生活の苦労を知らなさそうだもの。旦那や親の庇護の下、美しい生活で美しく戯れていた二人だもの。年の差うんぬんよりあんたたち現実が見えてるの?とつっこみたくもなるというもの。
詩史と透は自分の美意識をすごく大事にしてて、それをお互い合わせ鏡のように反射しあって共有してる。ある種のナルシシズムの変形であって、なにもかも投げ出して一緒になるほどの愛情が相手にあるとは観てる私には思えなくて思えないまま映画が終わってしまった。透くんの一途な愛情が最後まで理解できなかった。何かただの年増女の願望なんじゃないの?とか少しやっぱり思ってしまうわけです。この辺は偏見かも。
「明日あなたの気持ちが離れても、愛してる。」とは詩史の最後のセリフ。覚悟はちゃんとあるわけですね。結構、女の人には厳しい映画だよなあ、と。不倫て妻がすると世間て冷たいよなあ、と。
そんなことを思って終わりました。あんまり実りのない映画です。笑

でも映像は綺麗だし、岡田くんの美麗っぷりを堪能するには持って来いです。ファンじゃなくても、恋愛映画としてはそれなりにいい出来だと思いますし。おヒマな時に見る分にはいいんじゃないかと。ええ。