確かにそれは恋にも似た

ジャニヲタ 女のケモノ道

ジャニヲタ 女のケモノ道

リアルなザ☆ジャニヲタ。
結構赤裸々に語ってらっしゃる感じでしょうか。でも一般向けにジャニヲタの生態を紹介、という感じなので分かりやすいし読みやすかったです。見栄も気取りもそんなものはジャニヲタになった時点でどっかに行きました、といういさぎよさが伝わってきます。笑
お笑いの方だから自虐的でも客観的でユーモアもあってバランス具合がいい感じ。スラスラ読んでしまいましたが、でもそれは読んでる私に基礎知識が基本的にあるからであってジャニーズに興味がない人が読んだらどうなのかなあ。やっぱり多少読みにくいだろうか。まあそもそもジャニーズに興味ない人は読まないか、な。
ご本人のブログも時々拝見しにいってますが、あそこまでテンション高くはないけど、やっぱり全体的にテンション高い文章ですね。SMAP以降のジャニヲタの現状を把握するにはリアルなテキストだと思います。いや、別に把握しなくたっていいわけですが、こういう本てありそうでなかったですよね、いままで。全然ヲタ心理なんかわかっちゃいなさそうな暴露本みたいのなら山ほど出てますけど。(まあ、でもあれはあれでニーズがあるから出版されてるんだろうなあ。)
担当の子の撮影場所を追っかけて京都にまで引越しちゃった、というのは、相当ディープな方だとは思いますが、っていうか興味ない人から見たらキ○ガイ沙汰なワケですが、そんなとこまでいってしまうヲタ心理がかなり分かりやすく解説されていると思います。
J事務所及び所属タレント及びコン及びコン事務局及びその他諸々に対する、バーチャルおかんか演出家か構成作家かイベント運営会社か何ならお前はジャ○ーさんか!といいたくなるようなファンの身内心理又はエセ評論家化具合とかね。いや自分が思いっきりそうなので思わず苦笑してしまうというか、うん、何なんでしょうね?別に知り合いでもなんでもないのにね!「エセファミリー感」とか、笑っちゃいましたよ。
ただ私は青田買いができない女なので(←人を見る目がない。)、ジュニアの子にはまる心理はあんまりわかんないんだよなあ。まさしくバーチャルおかん感覚なんだろうなあ。事務所もそういう戦略でやってるわけでしょうけど。って書くとミモフタモナイですけど。


でも作者さんの、あっくん→稲垣さん→堂剛さん→赤にしさん→すばるくんという担当遍歴は、ちょっと変わってないだろうか?そうでもないのだろうか?降りる、ていう専門用語(笑)は、私もムズかゆくなってしまうのですが、降りる、ていう意味合いとこのメンツはちょっと違うような気がするのは私だけ?笑
バックをやってた、という意味では正解なのか。ううん、よくわかんないけど。



最後の最後で、自分の生活をきちんとした上でのアイドル!という所に着地なさってますが、女性はやっぱりバランスを大事にする傾向が強いような気がするので、結局そこにいくんだろうなとは思いました。どんなにディープな人でも、たいていは。
何となく勝手な印象ですが、究極のところを突き詰めていってしまうのは良くも悪くも男性の方がその傾向が強い気がします。映画だけど北野監督の「Dolls」に出てくるアイドル追っかけの男性とか。あんな風に好きなものだけ追っかけて行くのは、茨の道といいますかちっとも楽しそうに見えない、厳しい求道者になってしまうのではないかと。その意味ではこの作者さんもケモノ道といいつつバランスとった楽しみ方をしているのだろうな。
三十路で独身でジャニヲタという時点で茨の道だよ!といわれれば、ええ、そりゃそうですね、よくわかります、と同意さぜるを得ませんけども。笑


別にジャニーズじゃなくたっていいけど、常に何か萌え対象が必要な人にはどこかしら共感できる本ではないかと。
あと「チケ」とか「コン」とかってジャニヲタ専門用語なのか、というのがハッとさせられました。この辺を一般的な用語感覚かと思ってた私は、お茶の間とかいいつつ結構なヲタ脳になっているのだろうなあ。