ヤマトナデシコ七変化#8

女性の不安定さを演じさせたらピカ一な麻生さんの、恭平を切りつける狂気が、痛くて苦しくて悲しくて。動機の設定がちょっと弱いのだけれども、割と人って脆いほど簡単に「心が風邪をひく」*1ので、そんなに唐突な感じはしなかったです。こんな泥沼関係に足掻いてる母子は結構世の中にいるのではないでしょうか。大切なのに大好きなのに一緒にいられない。ハリネズミだなあ。
麻生さんてこんな役が多くて(上手いからでしょうけど)、以前もすっごい精神が不安定な妻、みたいな役をやってるのをドラマでみてそのイメージが強かったんですが、何かでインタビューに答えてるのみたらご本人自体はしっかりと落ち着いた話し方の案外男っぽい感じだったので何故だかちょっと安心した覚えがあります(笑)。女優さんてすごいですね。あと自分が昔ほど女の人の狂気に怖さを感じなくなってるような気がします。年食ったってことかしら?

でも、コメディの中にシビアなものが1滴混じると作品に深みがでますが、匙加減のバランスが難しくて、あっという間に暗いほうへ天秤が傾いてしまうのですよね。恭平と母親のやり取りは上手くて面白かったですけど、このドラマを全体からみた時にちょっと浮いてしまうのではないかなあ、と思いました。


そして「おかあさん、おかあさん、」と一人で泣く亀梨さんにはやられた。なんだあの幼けない男の子は。わずかばかりの母性本能を刺激する生き物でしたよ。絆創膏で傷だらけの指ごとギューっと抱きしめてあげたい。←
いやもう誰でもいいから抱きしめてあげて!と思ったが、下手に手を出したら切り返されそうだ。来週のスナコちゃんがそんな目にあいそうですが、どうなるのでしょうか。もう8話なんですね。どうもあちこちにエピソード作ってしまって消化不良ぎみといいますか、纏め切れんのか?とか懸念されますが、まあここまできてしまったら最後まで観ますので、楽しめたらいいな。頼むよTBS。

*1:礼子ママ